2007年5月 ~「それでもボクはやってない」~

一部で話題になっている標題の映画(周防正行監督2007/1/20公開)を観ました。
電車内の痴漢事件を題材にした法廷ドラマです。
罪を認め被害者と示談すれば起訴されず即釈放となる途を拒み、無罪を主張して、長期間の裁判をたたかうストーリーです。
映画の主題は刑事司法の問題ですが、映画を観ながら司法以外の分野でも似たようなことがあるのではないかと思いました。
昨年の監査法人の行政処分の問題を考えてみると、司法の場での無罪の主張にあたる行政処分への不服申立ての手段を事実上封じられての処分は、過大な行政権力を生み出しているのではないかと心配になります。
税務調査のあと、見解が分かれている点について修正申告に応じることも、自ら不服申立ての権利を放棄する結果となります。
しかしこの権利をどこまでも主張すると、映画の被告のような長い時間の忍耐を強いられる結果となることは容易に予想がつきます。
現実的な対応と制度的な正義の間の悩ましい問題です。
映画はそろそろ劇場公開は終わり、DVDが発売される頃です。
興味のある方は一度ご覧になって、この問題を考えてみてはいかがでしょうか。

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